HSPの生き方

HSPはFIREは無理?【繊細だからこそ自由が必要】

東京CPA会計学院

近年、HSP(繊細さん)というワードが話題となりました。

関連情報も豊富になってきており、私も気になっていろいろと調べました。

結果、自分が強度のHSPであり、自分の生き辛さの理由が少しずつ分かるようになりました。

同じように生き辛さに苦しんでいるかたもいらっしゃると思います

私は、当時はHSPという概念を知らないながらに、何とか与えられた環境でもがいた結果、SideFIRE(基礎生活費は投資などの資産所得で賄い、得意、好きな仕事だけを行う生活スタイル)を達成することができました(ただし、社会とのつながりは自身の精神、健康にもよいので、完全には引退はしないつもりです)。

準備と努力が必要ですが、HSPにとって経済的自由を手にすることは何事にも代えがたい武器になります

私の事例をご紹介します。

また、日本の社会常識は自分は繊細でないと自覚しているかたでも、かなり過酷だと思いますので、繊細なかたでなくても大いに参考になるでしょう。

HSPにとって受難な日本の「あるべき社会人像」

日本の「あるべき社会人像」は、諸外国と比較して、とりわけHSPには生き辛いものになっています。

  • 長時間残業が正義のため、情報処理量が多く脳を休める時間が必要なHSPには回復時間が足りない。
  • 仕事より大切な家族・友人を優先したいが、よほどの理由でなければ許されないことが多い
  • 日本は総合職が圧倒的に多く、自分の役割が不明確でゴールが見えない(強制転勤による環境変化、業務内容の際限なし)。
  • 自分の役割が不明確のため、マルチタスクが多い
  • 過酷な労働環境でイライラしている同僚を目の当たりにすると、負の感情を敏感に感じ取ってしまう
  • 管理職に昇格できないと負け犬扱いだが、いろいろなことに心を配る必要がある管理職はそもそも向いていない
  • よく言われる「仕事は60点でどんどん回せ、それができる社会人だ」という常識は、深く情報を処理するのが強みのHSPの良さを引き出せない

私は、仕事やプライベートでこれまでに十数か国巡りましたが、日本ほど労働条件の過酷な国はありませんでした。

仕事が必要だけど、多くの国の人々の、人生の最優先事項ではないんですね。

  • ドイツ・ミュンヘンで宿泊したホテルの向かいのオフィスビルは、窓が大きく各フロアがほぼ丸見えだったのですが、15時くらいから続々と人が帰宅し始め、17時には暗くなりました。
  • 出張で行ったベトナムの会社は現地の従業員たちは定時近くになるとそわそわしだし、定時ピッタリに「お疲れさまでした~」と帰っていきました(ただし、日本人駐在員は別!)。
  • 台湾のブティックでは、営業時間終了直後にダンスが始まりました(家族なのか従業員同士なのかは定かでない)。

いずれの景色も、少なからず私の記憶にしっかりと焼き付いています。

対策①:公認会計士を目指す

では、職業選択をどうすればよいか。私は公認会計士の道を選びました。なぜ、公認会計士をオススメするのか、次のような理由があります。

高収入が望める

  • 最初の職階であるスタッフの初任給でも年収600万円ほどになります。
  • 初めから高収入が見込めるというのは、投資の複利計算を生かしたSideFIRE達成にとって、最も重要な要素になります
  • HSPが苦手とする管理職(マネージャー以上)までいかずとも、シニアスタッフと呼ばれる職階で年収1,000万円を稼ぐことができます。

実行すべき努力が明確

  • 独占資格として長年確立しており、受験勉強→監査法人就職→監査基準に沿った手続実施と、ロードマップが確立しており、途中で人生の選択に迷うことはありません
  • 監査法人のスタッフレベルでは、営業活動や新規事業などのような、成功するか不確かな業務には出会いません

試験は努力でなんとかなるレベル

  • 難関資格なのは否定しませんが、ひらめきとか知能指数みたいなものは要求されない試験のため、努力の量でカバーできます。司法試験や東大合格とは属性が違うのです。
  • 事務処理能力が高いとは言えない(失礼!)同僚もたくさんいらっしゃいました。①クライアントの備品を無断でパクってきて怒られたAさん、②窓あき封筒に宛先が見えないように紙を入れて封をしがちなBさん、③クライアントのオフィス内でクライアント担当者の悪口をのたまうCさん(これなんと経営者であるパートナー)とか。だから、多少抜けてても、試験合格は大丈夫です。

就職活動の難易度が低い

  • 主な就職先である監査法人では、慢性的に人が足りないため、就職活動は難しくはありません
  • よほどの就職氷河期に当たらなければ、多少コミュニケーションが苦手でも採用されます
  • 私はほぼ一休さんみたいな坊主頭でしたが採用されましたし、茶髪のかたも採用されていました。一般的な新卒一括採用コースを選ばない、いわゆる普通ではないかたが目指す業界なので、多少見た目には寛容なのだと思われます。
  • 業界全体として女性をなんとか増やしたいと考えているため、女性ならさらに就職難易度は下がります

前歴が弱くとも逆転可能である

  • 社会人未経験、前職なしでも採用されています。ちなみに私は、就職氷河期で、かつ26歳無職、職歴アルバイトのみでした。30代も全く珍しくありません
  • 学歴はそもそも話題になることも少ないです。高卒の合格者もいらっしゃる業界です。逆に学歴マウントを取るひとは内心呆れられていますね。
  • 社会的に尊敬される職業のため、自己肯定感が満たされます。前歴が弱いほど効果テキメンです。小っちゃいやつと思われるかもしれませんが、これは意外と重要なポイントです。

HSPでも対応可能な業務である

  • 監査法人入所当初のジュニアスタッフ時代は、営業活動ももちろん皆無で、基本的に上司の指示を受けて作業をしていく業務スタイルのため、HSPにとっても負荷は高くはありません
  • 一緒に仕事をする関係者も少なく、一般企業のように新人に押し付けられるオフィスの電話番とかもないため、少数のタスクに集中でき、HSPにとっては低ストレスな働き方が可能です。

最強につぶしがきく

  • 監査法人を退職しても、独立開業、上場会社及び上場準備会社の経理や内部監査、税理士法人、コンサルティング会社、監査役、非常勤で監査法人勤務など、ネクストキャリアが無数に広がっており、食うに困りません

試験に挫折しても無駄にならない

  • 仮に公認会計士試験に力及ばずとも、そこにチャレンジできるレベルまで努力すれば、簿記1級は余裕で取得できます。簿記1級は一般的にはレアな資格ですので、経理の仕事は見つかるでしょう。上場会社の経理なら結構な収入が見込めます。
  • 英語が苦でないのであれば、米国公認会計士にシフトするという選択肢もあります。日本の公認会計士よりは取得しやすいです。
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対策②:支出を減らしインデックス投資で資金を増やす

ここも重要な点ですが、監査法人で得た高収入を浮かれて使わずに、生活費を切り詰めてインデックス投資に回します

例えば、米国株の主要銘柄にまとめて投資する、S&P500のインデックス投資であれば、長期で考えると税引後でも年利4%程度は投資リターンが見込めると過去の統計が示しているため、月15万円(年間180万円)を15年間積み立て続けていくと、単純計算で、次のようになります。

この計算前提は、監査法人の年収であればかなり甘い前提としていますので、余裕をもって達成可能なはずです。

(出典元:金融庁「資産運用シミュレーション」

これだけあれば、SideFIREはかなり現実味を帯びてくると思いませんか?

さらに努力すればFIREも全く夢ではないでしょう。

対策③:辛くなったら方向転換しよう

上記対策がオススメプランですが、注意点があります。

辛くなったらさっさと環境を変えましょう

むしろ公認会計士という貴重な資格を手にしているのですから、転職して新しいキャリアを積むことで、さらにレアな人材になれると思います。

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監査法人で年次が高くなると、急にHSPにとって過酷な職場になりがち

  • 当初のジュニアスタッフから昇格し、シニアスタッフという職階になると、主査(インチャージ)というものを任されます。これは、対クライアント業務の現場管理者であり、公認会計士であれば大体誰もが通る道ですが、これを任されると急にマルチタスクとなり、業務負荷が高まります。
  • 現場によっては、シニアスタッフの上の職階であるマネージャーが、上の立場を利用して本来マネージャーが行うべき管理業務やクライアントとの交渉業務を押し付けてくることがあるため、もはやスタッフなのに管理職じゃないか、という状態になることもちらほら。
  • HSPの程度にもよりますが、私の体感だと、特に上場会社や上場準備会社などの高レベルの監査業務の場合、主査が2つ以上になると、かなりきつくなってくると思われます。

そもそも監査法人が人不足で残業過多

  • 上記でも述べましたが、監査法人は業界的に慢性的に人が足りておらず、個々人の負荷が高くなり、耐えきれずに人がやめ、また人が足りなくなるという悪循環が続いています。公認会計士試験の合格者がほぼ監査法人に来てくれるため、経営陣がその構造に甘えて対策を怠っていると言わざるを得ません。

つぶしがきくという公認会計士のメリットを生かし、転職しよう

  • 耐えられなくなったら逃げればよいのです。公認会計士は国内最強につぶしがきく国家資格です。私も特に苦労せず転職できました。
  • もちろん、体力精神力のある若いうちに、監査法人で何とか耐えきって、SideFIRE、それどころか完全なFIREを達成することもできます。
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まとめ

以上が私がSideFIREを達成するまでの道のりです。

達成後の満足感、安心感は強度HSPの私にとって最高の財産となっています。

本記事ではかなりざっくりな説明ですが、今後も参考となる情報を発信していきたいと思います。